ケモみは好きに捧ぐ@ エロなし ちょっと悲しい話すまんこ
保管Xでヨロ
「すみません!遅くなりました!」
「あ、俺さん今晩はー」
ここは俺のなじみの獣医。閉院ぎりぎり飛び込んで、受付の看護師さんに会釈する。
取るものもとりあえずダッシュで会社を離れ、着いたときにはすっかり日が暮れていた。
はやる気持ちを抑えつつ、医院の廊下を小走りにケージのある診察室へ向かう。
「あいつ」が俺の帰りを待っているんだ。
勢いに任せて診察室のドアを開けた途端に、茶色い影がケージから飛び出してきた。
「わああぁああああ もう おいてかないでぇええ」
俺を待ち構えていたのは、2日前に別れたそいつからの熱い抱擁だった。
どしん!と胸の中に飛び込んできた奴を、慌てて両手で抱きとめる。ナイスキャッチ俺。
「三橋・・」
そいつ=三橋は、普通の人の目にはただの茶色のキジ猫にしか見えないだろう。
大きさも中くらい、容姿も取り立ててみるところのない、いわゆる普通の日本猫。
だが俺の三橋がそんじょそこらの猫と違うところは、俺の目だけには
猫耳と猫しっぽを持った少年の姿に見えているのだ。
・・・・・猫じゃなくてお前が病院行けとか言う奴はshine。いやマジで。
俺の三橋はどこのどんな猫より可愛いんだ。
お顔はちょっとぶちゃいくで性格も気弱だが、それがまたたまらない。
栗色の髪の毛と、少し色の濃い茶色の毛皮が愛らしく、
その上白い頬はあくまで丸く、健康なピンク色が透けている。
最も今は泣きじゃくっているので、頬はトマトのように赤くなっているのだがな。