仝ω仝)<1000と三橋の穴隠し

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314影法師
>>303-309>>311

「三橋いる?」
「あっ、阿部、今日三橋休みだってさ」
俺を見つけてこっちにやって来た田島の返事に、やはり三橋の家では昨日のことを重大な
問題として捉えているのだと思い知らされたような気がした。
「病気じゃないみたいだけどどうしたんだろうな。メールの返事も来ないしよー」
「担任なんか言ってたか?」
「別になにも。おれ部活終わったらちょっと行ってみっかな」
「そっか」
「阿部も話あるんだったら一緒に行こーぜ」
「いや、明日でもいいんだ…」

そう言いながら俺はもう三橋に会えないような気がしてならなかった。
昨日三橋を家に送っていった時、別れ際にするりと俺の腕から抜け出たあいつの後ろ姿の
残像が蘇る。
胸が締めつけられるように苦しくなり、俺はやっとの思いで「三橋によろしくな」と田島
に言い残して9組の教室を出た。
その日から三橋は学校に来なくなった。


ここまで