篠岡「なにこの好運ーーーー」

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682fusianasan
半年ぼりにきたので、挨拶代わりに一つ投下。


やっと新入社員が入って、俺の仕事のうちの雑用部分はそいつに落とせるようになってだいぶ楽になった。といってもやはり仕事が終わるのは9時を過ぎるので、マイナー路線のこの電車にはくたびれたサラリーマン(俺も含めてだが)ぐらいしかいない。
空のペットボトルがカーブで揺れる車体にあわせてころころと転がる音をなんとなしに聞きながら俺は緩い眠りにつく。
話声が聞こえ、意識が浮き上がってくると同時に重いカバンが膝からずり落ちた。
慌てて拾い上げてから腕時計を見ると、まだ乗ってから30分弱。到着まであと15分かかるが、居眠りするには中途半端すぎる。乗り越して車庫で起こされるのだけは勘弁だ。
「……ん、ぐ………」
あまりに近い位置から聞こえてきたうめき声に俺は大袈裟なまでに肩を揺らしてびびった。慌てて横を見ると、あいつらはいた。