>>873 「はいはいはーい!新入生の前でホームラン打つ!!かっこいいー!」
「ははは、派手でいいね」
「いや、危ねえだろ」
「あー、そういう路線だったらストラックアウトとか」
「これは、花井先輩外せませんね…!」
「うっせーぞ水谷」
「俺も自信ないよ〜」
「でも目立つしいいんじゃないかな。外れてもご愛嬌でしょ」
「おし!決まりーーー!花井、沖、宜しくなー」
「よろしく」
「後であれ作んなきゃな。的当ての板」
「木材どっかに余ってねえかな」
(おいおいおいおい。ちょっと待てよ。)
この恐ろしいまでのチームメイトの三橋スルーっぷりに俺は寒気を覚えた。これはちょっといくらなんでもひどくね?
ゆーかこいつらここまで冷たい奴らだったっけ?
「投げんのは三橋だろ?」
思わず言ってしまった。
「誰それ?」
全員の顔に、はてなマークが浮かんでいる。
*****
部室に行って三橋の痕跡を探した。
三橋が使ってたロッカーは、西広が使っていて三橋の私物は何も見つからなかった。
9組に行ってみたが学年が終わってしまって荷物は誰も教室には置いてい。
(そうだ…携帯…!)
三橋の携帯に電話をかけた。
聞こえてきたのはNTTの機械的なアナウンスでこの番号が使われてないということを俺に教えてくれた。