小浜「いえす　うぃー　きゃん」

>>181

俺は補導員だ。
完全無欠の無資格者、自称補導員だけどな。
カツアゲとか言っちゃだめなんだぜ。ちょっと脅して、お金をいただく慈善事業なんだ。
今日もゲーセンで挙動不審な中学生を発見。あの制服は三星学園だな。
しかも中等部。そして体格からいって文化部もしくは帰宅部と見た。
オーケーホーケイ、捕獲作業に入ります。

「君、中学生だろう。ここで何してる」
お決まりの文句で背後から肩を抱くと、なんともいえない頓狂な声を出して対象は硬直した。
引っかかるものを感じながら、俺はともかく補導活動を続ける。
「今日は創立記念日じゃないだろう？　平日の昼間っからいい度胸だ。」
さあ学生証を見せなさい、と続くはずだった俺の台詞は、絞め殺される鶏みたいな声で遮られた。
「キャキャッ……ちゃ、あ」

掴んだ肩は小刻みに震えている。
なんだ？　何が言いたいんだこいつ。
「キャッチャー、ここ、あるって。　は　たけ君、が……あ、えと、ちがくて」
「ああ、ぬいぐるみ取りに来たのか」
「ちが　くて、あの、オレ、キャッチャ、さが　してて」