説明が気が長いよ注意。
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人型高知能遺伝子改変生物。平たく言えば人型の家畜だ。
家畜にも色々な用途があるように、人型高知能遺伝子改変生物も様々な分野で活用されている。
一般の生活で目にしやすいのは愛玩用だろう。
そのせいで、この生物は全てひっくるめて愛玩人と呼ばれている。
もっと良い呼び方が無かったかとも思うが、巷ではこれが浸透してるから、俺一人がどうこう言っても仕方ないか。言う気も無いし。
俺がいる愛玩人工房は、この本来的な意味で愛玩人を造っている。
愛玩用と言うと聞こえがいいが、ほとんどは性行為が目的だ。
試用期間は大抵10年。
その長いんだか短いんだか分からない期間を一緒に暮らす相手だから、顧客それぞれ細かい好みを受け、受注生産がほとんどだからだ。
そんなわけでうちみたいな零細工房も細々とやっていける。
愛玩用でない愛玩人で目にするのが多いは、家事用だな。
総数としては、こっちの方が多いのかな。
外に目を向ければ、護衛や店員、工員等色々な所で使われている。
そういう仕事さえちゃんとやればいいって愛玩人は大量生産品がほとんどだ。
大量生産になるとオーダーメイドに比べて半額以下になる。
特に業界最大手のニシヒロコーポレーションのロングセラー、ニシヒロ型なんて、うちの愛玩人が四、五体は買えてしまう値段なんだ。
到底太刀打ちが出来ないが、最初から歯向かう気はないので全く問題は無い。
そんな訳でニシヒロ型はどこを見ても幾らでも存在する。
この商店街だって石を投げれば、ニシヒロに当たるくらいだろう。
そんな愛玩人と人間の見分け方の違いを教えよう。
ズバリ、首輪の有無だ。
いやいやいや、本気だって。
よっぽど遺伝子を弄っていたら別だが、愛玩人と人間には違いはほとんどない。
基本条件は、家畜として都合の良い精神処理、生存期限の設定、不妊処理、脳内に埋め込まれたマイクロチップ、だ。