俺ら「きっと三橋来ない…一人きりのクリスマスイヴOh〜♪」

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339ゆきがっせん
前回まではWiki参照で
おしりのおっちゃんタイトルありがとうちゅっちゅ
エロなし

一分も歩かない内にアパート前の広場に着いた。
ブランコや滑り台にも雪が積もっていて、まだ誰にも荒らされていない。
朝日に照らされてキラキラ輝く雪を見ていると、俺もわくわくしてきた。
三橋の方もムッフフーンと調子の外れた鼻歌を歌いながら雪を掻き集めている。
しかしもたもたしているせいか、単に不器用なのか、なかなか雪の玉を作れていないようだ。
その間にオレは足元の雪を転がし、ある程度の大きさになったものを三橋目がけて投げた。
「ぴゃっ!!」
俺の投げた球が屈んでいた三橋のちっこい尻に当たった。
大した衝撃は無かった筈だけど、びっくりしたのか前にべしゃっと音を立てて倒れた。
「おれくんっ、よーいどんってしてからじゃないとねっ、投げちゃねっ、ダメなんだ、よっ」
がばっと勢いよく起き上がり涙目で訴えてきた。
頭から雪にダイブしたせいで顔や髪に絡み付いた雪を、犬のように首を振り落としている。
三橋は猫目だけど、中身はまんま小犬って感じ。
どこかの動物王国のじいちゃんみたいによーしよしよしとか言って頭をわしゃわしゃしたくなる。
「はいはい、じゃ、よーいどん」
どん、の言葉と同時に新たに作った雪玉を軽く足元に当ててやる。
「う、わっ、おれくんっ、めっ、なんだよっ」
すばしっこく象の形の滑り台の影に隠れていった。
オレも受験勉強で相当溜まるものが有ったらしい。
ガキ相手に負けてられるかって気分になってきた。
「三橋!勝負だ!先に二十個当てた方が勝ちな!」
「!お、おれっ負けないっ、よっ!」
象の後ろから大声上げても様になってないぞ三橋。