畠「おめーの席ねぇから!」

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961fusianasan
「敵が一気に侵入してこないように武家屋敷界隈の路地は細いと申します」
「和蘭語でいうぽーくびっつのことか?」
「いやあいやいや、殿、三橋の内部のひだのことでありまする」
「おお、猿よ。そこに畏まっておるのがそなたのいう…………」
「ははーッ!日本一の淫乱者、三橋にございまする!」
「ほほぅ、これが三国一のブサイクにして尻穴一つで国を傾かせたという、あの………。ほれ、ちこう寄れ」
「くきぇええええええええええええええええええええ!!!!」
「うぬ!なんとも面妖な鳴き声をしやる」
(これは…………!馬鹿な!なんという、なんという!)
「猿よ、この面妖な鳴き声は如何に」
「吉兆にございまする」
「ほぉ?これを吉兆と申すか?」
「左様にございまする
(お見事。まっこと、凶兆にございまする。
だが事実を申し上げる訳にはいくまいて……首が飛ぶだけにとどまらぬ。おそろしや、おそろしや)」
「しばし待たれよ。殿、些かそれを吉兆と申すのには無理が………」
「構わぬ。これも我が運試しの一つよ」
「はっ………」
しかしこの時、殿を諫めようとした家臣が三橋穴にとり憑かれ、殿の命を奪うことになるとは誰も想像していなかったのです

傾国のブサイク・第四十三章