畠「おめーの席ねぇから!」

このエントリーをはてなブックマークに追加
66偽りの螺旋・泉の場合 ◆Kxeo/gKK7Y
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1228836609/378 おやすみはし。
泉はそんな事、予想のうちなのか、頬に舌を這わせている。
三橋の顔は真っ赤になり、目を白黒させる。手足をばたつかせた。
「や、だっ!」
ガツッと音がした。
振り払った手が泉の側頭部に当たったらしい。
痛みよりも衝撃で固まった泉は、次の瞬間立ち直った。
倍返しの勢いでレンの頬を張る。
「はぅうっ!」
それでも、三橋の抵抗は治まらない。
そーいやコイツは、野球部員だっけ。
拉致した時のスポーツバッグに野球のユニフォームやボール等の道具が入ってたのを思い出す。
日常的に運動をしているヤツに、自堕落な生活をしている俺達の体力じゃ敵わないだろう。
流石の泉も一人で荷が重いと判断したようだった。
「おい、鈴木、ちょっと抑えてろ!!」
「よしきた」
俺は素早く近づいて、ベッドの頭側に乗る。
三橋は殴られた拍子に口の中を切ったのか、口の端から血を出していた。
舐めたいなと、思って、それは後にしろと思い直す。
三橋の右腕を掴む。
途端に今までの抵抗が嘘のように、三橋の動きが止まった。
なんだ、これは?
頭を巡らす。ん?そういやあのユニフォームの背番号1、だ。
そうかな、そうかも。まあカマかけてみたって実害無いしな。
手を握ったまま、俺はわざとらしくにんまりとして、三橋の顔を覗き込む。
「三橋君、お前、ピッチャーだっけ」
三橋の目が涙で潤む。薄い胸が早い感覚で上下している。
「やめ、て止めて。右手、右、右だけ、は。、オレ、やきゅ、う、してる、です。やめてくだ、さい」
泉が身を起こして、三橋を見下ろす。
「へえ、セーシュンしてるんだ!いーなあ。お兄ちゃん達にもセーシュン、分けて欲しいな」
「ケッケッケッ、泉お前、お兄ちゃんって柄かよ」
「いーじゃんか、なあ、三橋君」