三橋は食い意地が張っている。
いや、食べることにどんよ……純粋なのだ。
そんな三橋に、俺はなぞなぞを出してやる。
三橋はそのなぞなぞの内容や答えを考えるだけで、満腹中枢を刺激させるのだ。
今日、俺は三橋にこんな問題を出した。
ケーキ屋の娘はケイコ。
花屋の娘はハナコ。
では饅頭屋の娘は?
「ケーキ、饅頭……じゅるり」
三橋は涎を垂らしている。
好意を持つ相手ながら、実にアホな表情だと俺は思った。
「三橋、早く答えろよ」
「えっ!? なんだっけ……」
「ケーキ屋はケイコ。花屋はハナコ。じゃあ饅頭屋は?」
俺は再び問題を出すと、三橋は「えっと、えっと……」と、そのちょっと足りない頭で考え始めた。
この問題は引っかけである。
勿論、答えは女性器名称などではない。
「ケーキ屋さんが、ケイコ、さん。お花屋さんが、ハナコ、さん。お饅頭屋さんは、ま、ま」
「後5秒でタイムオーバーになりまーす」
「まっ、待って! わかった、よ」
「ほー。じゃあ言ってみろ」
俺は三橋が間違った答えを言うだろうと、顔には出さないが物凄い期待をしている。
そして、その間違った答えから強引に、三橋と良いことをするのだ。
「さぁ、答えは!?」
「マ、マンジュコ、さん!」
(゚д゚)