>>567 それから何年もの間、阿部君からの電話は続いた。
嬉しいことや楽しいことがあった時も辛いことや壁にあたった時、いつも阿部君に喋った。
俺が大学を卒業しても、念願のプロ野球選手になっても、それはずっと変わらなかった。
そして、オレはこれからメジャーに挑戦するためアメリカ行きの飛行機に載る。高校時代の携帯を持って。
「俺、きっと野球やりたくって成仏できなかったんだと思う」
不思議な阿部君の電話。もう不思議だと思うこともなくなった。
飛行機の窓から広がる雲海を眺めながらオレは携帯で繋がってる阿部君に答えた。
「今、すごく阿部君に近い感じ」
輝く朝日が眩しい。真っ白な雲の世界はアノヨとつながってる。
おわる
携帯デカ風のバーローものにしたかったネタだったけど俺には無理だった