俺は騒がしい場所より、
映画館やプラネタリウムに行く方が好きだ。
練習疲れで寝入った三橋に、頭の中ではあんなことやこんなことしてるが、
リアルではヘタレな俺は手も握れない。
上演が終わって外に出た時に、三橋が数歩先を歩いて呟く
「……俺くん は いくじなしだっ」
聞き直しても教えてくれなくてそのまま歩く夕日が射す道。
しばらくして三橋が空を指差す
「一番星っ、オレ一番 好きだっ」
「……俺は三橋が一番……」
「一番…?」
「付けてマウンドに立ってるの好きだよ」
よーし、晩飯は一番ラーメンだ〜
なんて言いながら二人で歩く
この距離が良い、俺は見守るだけでも良いのかも知れない。
そんな昭和な妄想