>>224 ほすい
三橋と無人島
うっすらと目を開けるとそこは、見知らぬ海岸だった。
「お、俺くん・・・目、さま して・・・・ お おれ ひとりになっちゃう・・・よぅ・・・ぐじゅっ・・・」
霞んだ視界の端から、三橋の涙声が聞こえてくる。ここはどこだろうか。
「うーん・・・・」
俺は三橋の不安を払拭すべく、起き上がった。
「うぉっ!!お 俺 くんっ!!!」
三橋は飛び上がると、「うひっ!」という声を上げて俺に抱きついてきた。
「俺くん、無事だったんだ ね! よかったよぉ・・・!!」
「三橋・・・」
俺は三橋を抱きしめると、潮の香りがする髪の毛や背中や腰やケツや太ももをナデナデした。
砂がパラパラと落ちる。
「ここ、どこだ?」
「わ、わかん ない、よ・・・」
涙目で俺を見つめる三橋。ハの字の眉毛、かわいいぜ。
いや、そんなことを考えている場合ではない。
どうやら俺らは釣り船に乗ったあと、遭難しここへ流れ着いたようだ。