稲III「足がない男の子がいたんですよー」

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562fusianasan
「三橋そば」
最近流行のそば屋に俺も行ってみた。

「い、 いらっしゃい ませ」
ガラガラッと勢い良く扉を空けると、暖簾越しに給仕の三橋がが遠慮がちに挨拶してきた。
割烹着姿だ。
「お お好きな席、 どうぞ・・・」
なぜか上目遣いでほほを染めながら俺に席を勧める。
俺はお好きな席にドッカと座り、早速三橋に質問する。
「・・・・あー、お勧めは?」
「・・・え・・・あ?   み みはし そば!です!」
三橋は挙動不振になりながらお勧めを力いっぱい答えた。
「んじゃ、それ一つと、熱燗」
「かっ!かしこまりっましたっ!」
三橋はパタパタと厨房へ走っていった。