稲III「足がない男の子がいたんですよー」

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366fusianasan
いえね アタシはそんなにネットなんてものはやったりしないんですけどね ええ、ええええええ
まあ、もっぱらメールなんかはねやったりする訳なんですけれども
あの時はね 夜眠れなかったんですよ メールを整理したついでにね、ちょっとネットを覗いてみようと思った
ネット特有のね 怖い話なんかもあるってスタッフから聞いていましたからね 
あちこちのねサイトを回る訳だ こうね 怖いとかね心霊とかね 言葉を入れて検索かけて
いやー、これは知っている話だとかね あぁ 見たことの有る写真だとかね こんな所を凸しちゃ駄目だろとかね
その内飽きちゃってね 何か他のものがみたくなったんですよ ええぇ えええええ
そん時にどんな言葉を検索かけたのかねぇ さっぱり覚えちゃいないんですがね
とあるサイトに着いた 読んでいると、どうも成人向けのサイトだ
アタシも男ですからね もうその時間にはそういうものを見るのに辿り着いていた お恥ずかしい話しですけどね えぇ
ムチムチばいんばいんのおねーちゃんのサイトもいいけど、まあ、その時はそんな気分じゃなかった
どうやら、そこのサイトは1人の少年をいろんな手法で愛でるサイトのようだったんですよ
決してお稚児趣味は無いんですけどね 偶にそういうものを見るとドキドキする 人間って変なものでね
おねーちゃん好きですよ勿論 けど 魔がさすって言うんですか 有りますよね、そういうの
で、ドキドキして読んでいった訳ですよ 新しく増えていくの見ながら 
サイトの内容って言うんですか そこはもっぱら絵とか小説とか書き込まれながら進んでいくサイトで
えっ BBSって言うんですかああいうの 
中々凝った内容のものが多くてねえ SMっぽいのありギャグっぽいのあり馬鹿っぽいのあり・・・
でね、その内書き込みに丑ミハってのが増えてきた 
丑って丑の刻参りの丑じゃないか 何だよこんな時間帯に剣呑だなぁ 
だけど書き込まれている言葉が何故か皆心待ちなんだ 一緒にオフロに入ろうだの、頭を撫でてくれだの
アタシは背筋がぞっとしたね もしかして覗いちゃいけないものを覗いちゃったんじゃないかってね
なんだね、秘密結社の儀式かなにかだろうかとね
ふとね、後ろに気配がしたんだ 真夜中ですよ しかもアタシ1人きりの部屋だ 冷や汗びっしょりになってね
振り返っちゃいけない、今までの経験上ね、アタシの中のモンがそう言うんだ だけど振り替えざるを得ない
だってねえ、それは確かにそこにいるんだもの アタシは振り返ったんですよ そうしたら、そこには
足の無い男の子がいたんですよ
「く、草木も眠る 丑三つ時だ、よー 」
アタシゃ気を失いましてね、気が付いたら朝だったんですよ だからね、それが何だったかすらもね
ただね、部屋に少年のつけていた三角巾が床に落ちていましてね 
ああ、あれは夢じゃなかったんだなと ええ それだけなんですけどね