阿部「オレの朝勃ちデカマラはどーよ?」

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658影法師
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1225109155/278

放っておくとそのまま寝ていたかもしれない三橋を30分程で揺り起こすと「う、おっ」
と奇声を上げてから、俺の顔を見てあわてたように口を押さえた。
「犬タイム終了。喋っていいぞ」
「オッ、オレ 寝てた?」
「ああ、お前、ずーっとスイミン不足なんだろ?寝かせといてやりたいけど、早く家に帰
 った方がいいだろうから、悪いけど起こした」
「あ、そっか…うん、でもオレ、今日 阿部君に、なんにも、できなかった よ」
「へえ、お前、何するつもりだったんだ?」
「…なにって、阿部君 命令したら、なんでも」
「何でも、なんて気安く言うモンじゃねーぞ。送ってくから支度しろ」
「い、いいよ、まだ 遅くない…」
「いーから早く!」

あわてながらもモタモタしている三橋をせっついて下に降りると、俺を除いた家族3人が
普段通りの日常を繰り広げていて、あまりの落差に目まいがしそうだった。
「俺ちょっと三橋送ってっから」
「し、失礼します…」
「あら、三橋くんもう帰っちゃうの?ゴハン食べてけばいいじゃない」
三橋の代わりに「家の人待ってるってさ」と返して、それ以上何か言われないうちに外に
出たら、1時間ほどしか経ってないのにぶるっと震えるくらい冷え込んできていた。
「…阿部君、オレ ほんとに、なんでも できるよ」
上目遣いに俺を見た三橋は夜のせいか妙にエロかったが、その言葉はどこか告白のように
も聞こえた。
659影法師:2008/11/04(火) 05:43:12
>>658

三橋は他人ではなく自分を責める。
オレを罰してくれ、と言わんばかりの犬になる宣言は、三橋の性格あってのものだと思う。
だがなぜ俺から罰を受けなければならないんだろう。
セックスで俺を喜ばせることができないから?
俺を巻き込んだから?
投球の調子が良くないから?

三橋には三橋の理屈があるように、俺には俺のこだわりやら信条がある。
お前は犬になんかならなくたっていいんだと教えてやりたいけど、果たしてうまく伝える
ことができるかどうか。
『また明日な』
ペダルに足をかけたまま三橋が家に入るのを見届けた俺は自転車をくるっとターンさせた。
一人で帰る夜道は行きの何倍も薄ら寒く感じた。
660影法師:2008/11/04(火) 05:45:14
>>658>>659

1週間後、ミーティングが終わっても俺と三橋は部室に残っていた。
すでに犬モードの三橋は少し離れて床に正座し俺の命令をじっと待っている。
先週から俺たちが何もしなかったかというとそうでもなくて、練習が終わってからグルー
ミング(爪の手入れ含む)したり、昼休みにコンビニの駄菓子で餌付けしたりとか、多分
三橋が想像していたと思われる調教とはかけ離れたことをしていた。
しかしこれは人間と犬ならまあ微笑ましい構図かもしれないが、人間同士なら単にベタベ
タしているだけじゃねえかと我に返ってから俺は少しおかしい。
「三橋、今日はなにして遊ぶ?」
頭を撫でながらそう聞いてももちろん三橋は答えない。
今なら三橋は俺の言うことを何でも聞くのだろうか。
確かめるのもこわいが。
「三橋、ここに後ろ向きで座って」
体勢を変えて開いた足の間を指し示すと三橋はおずおずと従い、俺に背後から抱き込まれ
るような形になった。
三橋の首筋に鼻を埋め息を思いきり吸う。
「ドーブツの匂いってなんか安心する…アイちゃんとか」
抱き締めた体が強ばり緊張を伝える。
ごく自然に三橋に触れたいと俺は初めて思った。
661影法師:2008/11/04(火) 05:49:46
>>658>>659>>660

なめらかな顔の輪郭をなぞり、首筋から鎖骨へと指をゆっくり滑らせる。
服の上から平らな胸をまさぐると、三橋の手がびくんと跳ね上がったがすぐに力を失った
ようにそろそろと下げられた。
布に遮られても浮き出ているのがわかるあばらも柔らかい下腹も俺はみんな知っている。
「……っ…」
三橋の体は微妙に逃げを打とうとしていた。
なんでもするとか言っておいてどうしてお前はそんなに怯えているのかな。
「…なあ三橋、犬なんてつまんないだろ。野球の話もできないし、バッテリーも組めない
 んだぜ…俺は人間の三橋がいいよ」
三橋は返事をせず強ばらせていた体をますます固くした。
「それに人間ならしてもらいたいことをなんでも口に出して言えるんだ。ほら、ここ触っ
 てほしいんだよな?」
俺は三橋のズボンの前を軽く握り込んだ。
そこがもう形を変えていたのに気付いていたから。
「…あっ!」
ひっくり返った声を上げて三橋は俺の手から逃れようとした。
俺はもがく三橋を羽交いじめにしたまま床に転がりそのままじっと落ち着くのを待った。
662影法師:2008/11/04(火) 05:52:20
>>658-661      ここまで

「三橋…もう犬はいいからさ、また前みたいにしよう。つーか、ちゃんと付き合おうぜ。
 今だって付き合ってるみたいなもんだしさ、俺で…いいだろ?」
「だって、阿部君、違う オレ…」
「お前が俺を好きじゃなくても別にいーよ。俺、こんな状態で他の奴に目なんていかない
 と思うし」
「違う、違うんだ、阿部君は ダメだ…」
目に涙を滲ませて首を振る三橋に苛立ちが募る。
「じゃあお前は俺じゃない奴にまた『お願い』するのか!」
語気を荒げて言い放つと三橋がビクッと震えた。
「…しない。阿部君 だった、から…」
「そーだろ、俺だってなあ、キライな奴ならチンコ勃ったりしねーんだぞ、そこんとこわ
 かっとけよ」
「…うん」
ようやく体の力を抜いた三橋としっかり抱き合い、唇を合わせて舌を絡めた。
「……ん、ふっ」
思う存分口内を舐って舌を引こうとしたら三橋の方が追いかけてきた。
いつまでも飽きずにキスをしている俺たちの横で、投げ出されていた三橋のバッグから携
帯の着メロが流れてきた。
鳴り続けていたそれが止まり、しばらくしてから今度は俺の携帯が鳴り始めた。
俺たちは二人ともお互いを貪るのに夢中で電話を無視してしまったが、この時はよくある
些細なことだと気にも留めていなかった。