三橋「ミルクセーキおいしい、ねっ」

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>921 これで今日は本当にお仕舞い。
「しゃーない。疲れてんだろ。運ぶの手伝え」
「はーい」
傍にいたルリにも手伝わせて、レンを試用の個室へ運ぶ。
愛玩人の部屋は遠いので、ここで良いだろう。
ベッドへ横たえたが、目を覚ます気配のないレンから革紐の下着もどきを外し、下着だけ身に付けさせた。
ルリが部屋から持ってきた毛布をレンに掛ける。
ここは試用の為のベッドだから、毛布はないんだ。ナイス判断。
「気が利くな」
褒めるとルリは嬉しそうな顔をして、俺にすり寄る。
こうしてると可愛いのに、普段は気が強いのが玉に瑕だなあ。
「おやすみ」
レンの眠る部屋の電気を消して、そっと扉を閉めた。

*

11月13日(木)晴れ
今日は阿部さんがレンを帰しに来た。レンがくたくただった。やっぱり絶倫だ。
溜まってた請求書を全部片付けた。
パンツより中身の方が問題だ。
夕飯は栗ご飯だった。旨い。

**

客を通す部屋や廊下は暖房がよく効いているが、各自の部屋は貧弱な暖房しかない。
自室からノートを取ってきた俺は、暖房の温さに全身が強張っていた事に気付く。
「うう〜寒いなあ」
「鈴木も飲む?」
俺が頷くと、マリアがホットレモネードをマグカップに注いで手渡してくれた。
手の平でマグの温かさを楽しむ。
「そろそろだなあ」
今日の予約は一件。阿部さんは注文のミハシ型男子タイプを培養房から出すのに立ち会うそうだ。