※すごく適当注意。解釈によっては死ネタ注意
空も高くなった、ある秋の昼下がりだった。
オレは固い床に仰向けになって、吸い込まれそうな青さとゆるやかに流れる雲を見た。
穏やかな秋の陽光がほどよい眠気を誘う。
空があんなに青いのは青春が溶け出しているからなのだろうか。
あの空の青さに、オレの青春も溶けてるのかな。
そんなことを考えながらゆっくりと上体を起こし、不慣れながらもぎこちない手つきで紙ヒコーキを作って、投げる。
それは遠くへ飛ぶことなく、すぐに墜落してしまった。
くるくると回りながらまっさかさまに降下していく紙ヒコーキもやがて見えなくなる。
オレはわずかに自嘲して立ち上がり、服についた汚れをはたき落とした。
そろそろ時間だ。
昼休みの終わるチャイムと同時に、オレは新たな一歩を踏み出した。
頭の中にあったのは、遅くても落ちないストレートとゆっくり落ちていってしまった紙ヒコーキ。
あの紙ヒコーキはもう地面に着いたのだろうか。
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ヒント
空の青さに溶けた青春
落ちる紙ヒコーキ
新たな一歩