※厨二、病気描写、すごく適当注意。
>>638 「な 何も、ないんです よー」
「嘘つけ」
間髪入れずに言われた。
「いつもはちゃんと理由があったじゃねーか」
「そ、そう だった‥かな‥‥?」
「そうだよ。‥‥俺にも話せないような悩みなのか?」
「ち、ちちちち、違う!そんなこと、ない!!」
「じゃあ話せよ、話した方が楽になるぜ」
「う、うん‥‥‥実は、」
☆☆☆阿部視点
「じ 実は オレ、好きな 人、できちゃっ て‥‥‥」
三橋は申し訳なさげに言った。しかし言葉が続くことはなく、みるみるうちに大きな目に涙が溜まっていく。
ああ、叶わない恋なのか。
俺は目を細め、彼の動向を見ていた。
泣き出しこそしなかったものの、三橋はかなり辛そうだった。だからしばらくの間、彼の頭を撫でていた。髪の感触はおもしろいものだったので、もっと撫でていたいと思った。
しかし三橋は寝てしまったので、俺は帰ることにした。
俺の手には三橋の髪の柔らかい感触が、残っていた。
明日、アイツは元気になっているだろうか。