三橋「関係ないね」

このエントリーをはてなブックマークに追加
241路線バス
※バスが来ない俺をモチーフにした

昼下がりの青空の中、俺は都市部に行くため路線バスを待っていた。
もう一時過ぎてるんだけどなあ‥
バスの時刻表を何度も睨みつける。ちくしょーどうして時間通り来ねーんだよ!
俺は広がる畑と山を眺めながら、屋根付きベンチに腰を下ろした。
すると下りのバスが反対車線に泊まった。
中村じぃちゃんがバスの影から現れると、のそのそと村の方に歩いていった。
乗客ひとりかよ!
でもバスは泊まったままで、なにやら声が聞こえる。
バスのおっちゃんと、若い男の声。俺は村人の声紋データからこいつはヨソモンだってすぐにわかった。
「あ、ありがとう、ございまし、た」
バスがぶおおおおと音を立てて去った。
茶色い髪の男が不安そうにキョロキョロしていた。
その人は俺の存在に気がついて、こっちを見た。
力尽きた
連載こいこい絵師こいこい