西浦「甲子園で優勝したらおっぱい見せてくれ」

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865fusianasan
「甲子園で優勝したらおっぱい見せてくれよ」
クラスメートの男子に冗談半分で言われた言葉だ。
西浦野球部は、奇跡的な快進撃を続け、遂に決勝戦まで足を運んだ。
そのお陰か、野球は校内でも人気になり、部員は皆ちやほやされた。
三橋も例外ではなく、話をするクラスメートも増えていった。
「い、いい よ」
三橋は、深く考えずに了解してしまっていた。
別に男の胸を見たところで楽しくもなんともない。
チラッとシャツを捲ればいいだろう。そんな風に考えていた。
だが、この安易な約束が、大きな波乱を呼んだ。

『三橋の乳首は菩薩と見紛うほど綺麗らしい』
『三橋のおっぱいを見ると幸せになれる』
『三橋のおっぱいから母乳が出る』
『みはちち!みはちち!みはちち!』

など、事実無根の噂が飛び交った。
その噂が拡大し、ほぼ全校生徒が三橋のおっぱいを見たいという騒ぎになってしまった。
騒ぎを鎮めるためにさっさと開帳すればよかったのだが、怖くなって三橋はそれを拒んでしまう。
「勝ちたいけど…見られちゃうううう」
自室で三橋は泣いた。
この行き場のない気持ちは中学時代のそれに似ていた。
実力のなかった中学の頃の自分。なんの効力もない自分のおっぱい。
期待ばかりさせて、最終的には皆を失望させる。
三橋は泣いた。自分のおっぱいは平凡であることを悔いた。
三橋おっぱい熱は冷めることなく、決勝戦の当日を迎えてしまった。