野球部「三橋は部のお稲荷なんだよ」

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630姓名判断だ、よー‥
俺は三橋の部屋にあがった。
「うへ!お前占い信じてんだ!」
三橋の机に散らばった占い本。うわ、オーラの本もある。
「やっ!み、見ないで!」
「なんだよ‥」
三橋がカオス状態の机からノートをひょいっと取って逃げた。バカだなあ‥
俺は三橋をベッドに追い詰めて押し倒した
三橋はノートをぎゅっと抱いて離さない。
「それポエムノートか?見せろよ。」
俺は三橋のわき腹をコチョコチョして怯んだすきにノートを奪い取った。
「だめええええ」
「なんだこれ‥‥」
そこには汚い字で漢字がいっぱい
「ああ‥姓名判断?」
「う、うん」
「俺のはどーだった?」
「お、俺くんは━━━━」
三橋は興奮して俺の名前を褒め称えた。
「名前なんかどーでもいいよ‥それよりこっちの方がキョーミ深い」
俺は三橋のシャツの下に手を滑り込ませた。
三橋は抵抗しなかった。

汗で額に張り付いた三橋の茶色い髪。それを払うようにデコを撫でてやる。
こんな事しても生まれてくるはずのない俺と三橋の子供。
そいつらの為に一生懸命名前選んだ三橋。

俺は黙って三橋を抱きしめる。

おしまい