※スイーツブームなのに青臭いゴメン
「おま、なにしてんだよ」
薄暗い部屋でわずかな明かりを灯すスタンドにかざして、
三橋は阿部の精液が溜まったゴムの先端を見つめる。
そして確かめるように空いた方の指でつついたり、つまんだりする。
薄いゴムの中で濁った精液は、三橋が指で弄ぶたびにクニクニと踊った。
「これ が、阿部君の…」
呟いてふひっと笑う顔は、新しいおもちゃを与えられた子供のようだ。
自分が吐き出したものをまじまじと見られ、阿部は何となく気恥ずかしくなってきた。
「おい、もういいだろ」
手を伸ばし、三橋の手の中にあるものを奪おうとする。
しかしそれよりも素早く三橋は身を反転し、腕を伸ばして阿部の手からコンドームを遠ざける。
「だめ、もうオレの、だよ」
「てめ、ふざけ…」
再度手を伸ばしかけて、阿部の動きが止まった。
あまりに思いがけない行動に、精神も肉体も機能を停止したようだった。
三橋は仰向けに寝ころんだまま、精液の溜まったゴムの先端を、わずかに勃ちあがった乳首にあてる。
そしてそのまま、ふにっと沈めて薄いゴムで乳首を包みこんだ。
何度か上下させたあとは、反対側の乳首にも同じことをする。
神妙な顔をしてはいるが、微かな刺激に感じているのか、頬がわずかに上気している。
「は、ぁ、あったかい…」
三橋がもらした声に、阿部は詰めていた息を吐き出した。
そして何でもなかったように体を起こす。
「ほら、風呂入るぞ。お前汗かいただろ」
腕を引いて起こしながら手の中のコンドームを掴むと、今度は素直に引き渡される。
口のほうを軽く縛ってゴミ箱に放った瞬間だけ未練げに視線を走らせたが、
浴室へと促すともう感心を失ったかのように阿部についていった。
これだけ