前回wikiで
そしてトリに自信がないこれで合ってんだっけ…
目を覚ますと隣に三橋はいなかった。
いつもオレより起きるのが遅いのに、とあせって周りを見渡す。
すると家の台所にしていたスペースに三橋はいた。
安心して近づくと、赤い目をした三橋が振り返る。
「阿部君、おはよお」
ニッコリ笑っているのにそれが笑顔に見えないのは昨日の夜のせいだと思う。
「…はよ」
昨日。
離れていかないでと泣き叫ぶ三橋。
うつろな目をしてどこを見ているのかさえ定かではない状態で
俺に必死にしがみついた腕の感触が忘れられない。
だから確かめなければならないと思った。
「三橋、昨日の夜の事なんだけど…」
その言葉を口にすると、一瞬肩を震わせながら三橋が振り向く。
なんともなさそうに、だけどやっぱり遠くを見ている。
「阿部君、あのね」
俺を見ているはずなのに、どこかもっと遠い、どこか。
「悪い夢をね、見てるんだ。
オレが一番恐れていたことが現実になる夢。
でもね、それが終わるの。」
「…」
「終わるから、もう…大丈夫なんだ」