三橋「未来で待ってる」

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866後悔 ◆ZXN7pfKJy6

「オレ、阿部君が…好きだ」

何を期待していたんだろう。

「…ごめん三橋」

伝えられるだけでいいと思ってた。

「お前は俺の大切な投手だ。」

オレが阿部君を好きなのを知っていてもらえればそれでいいと。

「だから…それ以上にもそれ以下にも見られない」

それだけでもう十分満足だと。

「…ごめんな」


それなのにこんなに勝手に傷ついてるなんて、オレはただの大馬鹿者に違いない。



いつからか何も見えない世界にいた。
誰の姿も見えない。
誰の声も聞こえない。
それはいつしか恐怖でもなく悲しみでもなくなってしまった。
オレの姿は誰の瞳にも映らない。
言葉も誰にも届かない。
空虚な世界で一人、雪を見ていた。