俺「三橋もスペイン語ではウンチコ」

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724茨姫の末路 ◆rsyjg5KHN2
俺は昔っから人見知りが激しくて、友達を上手く作ることが出来なかった。
それでも俺は皆がわいわい遊んでいるのを見るのが好きだったから、友達なんか居なかったけど
学校が終わって暇になるとたまに公園に行ってブランコから見知らぬ子達が遊んでいるのを眺め
ていた。もしかしたら誘ってくれるかも、という淡い期待もあった。
ある日俺は公園に行って、ブランコをこいでいた。いつもは気が済むまで眺めて、誘ってもらえ
なかった寂しさをちょっとだけ感じながら暗くなる前に家に帰るんだけど、その日は気がついた
ら周りはすっかり暗くなって、頭上に月が昇っていた。
俺はその日、何故だかすっかり眠ってしまっていたようだ。糸紡ぎの針で指を刺してしまった眠
り姫のように。
気がついた俺は服についた泥を軽くはたいて落とすと、急いで家に帰った。
俺は遅くまで外で寝てしまったからか、風邪を引いてしまったようで熱を出してしまった。お母
さんもお父さんも凄く心配していて、ごめんなさいと思いつつ、一緒に居てくれる時間が長くっ
て、もっと熱が長引けばいいのにと不謹慎にも願ったのだった。
そんな寂しい子供時代を過ごしていた俺だったから、この野球部に対する思い入れは人一倍だ。
俺は皆大好きだ。
今日は献血があるらしく、献血カーが校舎の傍にとまっていた。田島君が、献血に協力するとお
菓子がもらえるという情報を聞き出してきて、俺と泉君とハマちゃんを誘って献血に向かった。
(俺は阿部君に見つからないようにこっそり行った)
献血が出来るかという検査の結果をお菓子を食べながら待っていると、職員の人が俺を呼び出し
た。
「君は一回病院で検査してもらったほうが良いと思うよ。」
俺はもともと貧血気味なところがあったので、そのことだろうと思った。
田島君がなんの事だったか尋ねてきた。俺は貧血気味だから引っかかってしまったのだろうと答
えた。
そんなことがあったのも忘れかけていたとき、ちょうど部活が休みだったのと風邪気味だったの
もあって病院に検査に向かった。
検査が終わって、俺はお母さんと阿部君に電話した。

後はもう思い出したくない。