大昔、人類はゼントラーディという巨人と戦争になった。
人類はゼントラーディに向け「歌」という文化をもって戦争を終結に導いた。
月日は流れ人類は外宇宙に植民するようになった。
旗艦サイタマワンを中心した居住鑑のひとつニシウラF(フロンティア)。
そこからデビューしたピッチャーアイドルであるレン・ミハ・シーは、
ゼントラーディの星で慰問コンサートを開いていた。
「みなさん、今日はオレのコンサートに来てくれ、て……ありがと」
「ブーブー」
実はレンはアイドルとしては最低の人気であった。
トークはどもるし歌は外す。
レンは元々ニシウラマリアボインズという野球チームに所属していた。
新設ながら強豪のトウセイクリスチャンズに勝ち、その知名度が一気に上がった。
ピッチャーであるレンも注目され、「キモカワイイ」「小動物」「ヤらせろ」と人気が出る。
それに勘違いしたニシウラFがレンをアイドルとしてデビューさせたのだが、酷いのは見ての通り。
三橋の存在がデカルチャーなので、歌っても意味がありません。
巨人達にブーイングを受け、三橋は萎縮してしまいました。
「脱げ脱げー」
「奉仕しろー」
「脱、ぐ? 奉仕ってなんですか? それしたら、オレ、アイドルになれる?」
三橋はうぶだったので巨人達のヤジの意味がわからない。
それに気付いた巨人達は、皆揃っていやらしい笑みを浮かべるのだった。