>>133 オレは腕やお腹にある赤黒い打撲の痕を確認してため息をついた
今日あの人に会ったらきっと問い詰められる
「それはどうしたんだ?ケンカか!誰にやられたんだ!?」
駅の階段から落ちたとか、バナナの皮で滑って転んだとか嘘の下手なオレは
もうネタ切れだ
でも本当のことは絶対に言えない
「俺君の中には別の人がいて、オレを殴ったり蹴ったり、するんだよ」
なんて言ったって信じてもらえないよね
だってオレにだって信じられないんだ
この目で見ていたって、人格の入れ替わりはいつも突然で、オレはその変化に
ついていけない
こんなのとか、または
二重人格俺はヘテロだがゲイの人格が隠れていることを知らなかった
前日の記憶がない俺は隣に寝ている全裸の男を見て驚愕する
「お前誰だ!俺に何しやがった!?」
「え…オレ、三橋、だよ。昨日何遍も名前 呼んでくれて オレを一晩中…」
「やめろおおおっ!それ以上言うな!俺は女が好きなんだよ!なんでよりにもよって
お前みたいなブサイク野郎と…!」
「…俺君、ホントに ホントにオレのこと、覚えてないの…?」
「お前なんか知らねえよ!とっとと出て行け!」
みたいのとか