テスト2日前、ヤバくなった俺らは、野球部でテス勉時間がないにもかかわらず成績トップ圏の西広に勉強方法を聞いてみた。
「俺?全然範囲の勉強はしてないよ」
「ですよねーwwww」
「してないっつーか、テスト範囲は野球部の三橋と田島に教えてれば、勝手に勉強になるから」
家ではその日の復習と、模試や入試の過去問なんかを解いてるらしい。
待てよ、その手があったか!運動部になんか入りたくないヲタの俺らでも、三橋に勉強を教えれば。
「いい ひとっ!(ニカッ)」とか言うんじゃないか?「お、お礼に、なんでもする、よっ」とかな!
夕焼けのオレンジに染まる放課後の教室。三橋は、ありがとうと言って頬に小さなキスをくれる。
「こら、勉強しなきゃだろ」「いい点、取れる…おまじない、だよ」
それなんてエロゲ、しかもエロの前のピョアァッ!
「西広、三橋は俺らにまかせてお前は自分の勉強しろ!」
「えっ、でもさっきヤバイって…もしあれだったら一緒に9組行く?」
「いやいや、こんだけの人数だ、それぞれが得意教科教えれば、お前1人分ぐらいにはなる。さっさと東大へ行ってしまえ!」
いい笑顔で手を振り、俺らは群れをなして廊下を走った。
スパーンと9組のドアを開ける。三橋が家庭教師を待つ生徒のように、勉強用具をそろえてぽつんと座っている。
「三橋、今日は俺らが勉強を教えるぞ!まずは保健体育からだ!」
「さあ三橋、保健体育の教科書を開け!」
「ついでに足も開け!」
「ついでに脱げ!」
「さらにシコれ!」
「そして喘げ!」
ポカーー(゚◇゚)ーーン状態の三橋にわらわらと手が伸びる。ちょ、落ち着け俺ら!それじゃ「いい ひとっ!(ニカッ)」展開にならない。
「みはしー、何やってんの?こいつら誰、西広は?」
しまった、こいつがいた!田島登場は間違いなくBAD ENDフラグ、総員退避して作戦を練り直した方がいい。
俺ら何やってんだと思いつつ廊下を駆け戻る時、西広とすれ違った。
「あれ、帰んの?俺やっぱ約束してるし、9組行くけど」
い、行かないんだからね!39度のとろけそうな日が似合うお前らなんかに、俺らの気持ちなんかわかるもんか。
今日も帰ってから、三橋のエロ妄想で抜いてやる、ああ抜くとも、3発はヤッてやる。
俺らは赤点を取った。ツイーシ(笑)