テスト前西広「俺?全然範囲の勉強はしてないよ」

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330古畑vs西浦
前回分わからないごめちくび
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『あとはオレらでなんとかすっから。お前は先帰ってろ』

花井君の言葉が蘇る。
なんとかって。一体どうするつもりなんだ。
ほとぼりも冷めて、幾分冷静になった頭がようやく回転を始める。
あの人、ほんとに死んじゃったのか。
オレがやったのか。
オレが殺したのか。
オレは、みんなは、これからどうなるのか。
ちっとも答えの出ない問いばかりが頭を占めていく。
ただただすごく怖くて、布団を被って部屋の隅に蹲った。
投球をする気にもなれないなんて初めてかもしれない。
この先、オレはまだ投げれるのかな。
みんなと野球、続けてられるのかな。

かばんから携帯の振動音が聞こえる。
しばらく無視していたけど、一向に止まる気配はない。
うんざりして手を伸ばすと、画面には田島君の名前が表示されていた。

「…もし もし」
「おーやっと出たか。おせーよー!」

いつもとおんなじ明るい声になんだか拍子抜けする。
もしかして今までのは長い夢だったのかな、なんて思ってみたけど、次の田島君の言葉に現実を突き付けられる。