シマムラ「俺が三橋を守るよ」

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85fusianasan
>>70 ※いじめ注意 

部室内にいた全員が股間を押さえて固まる。
俺も正直、三橋の痛みを想像すると今更すくみあがりそうになった。
すぐに我に返った阿部と栄口が慌てて俺の側に駆け寄る。
「泉、気持ちは分かるけど。」
「試合に響いたらマジでシャレになんねえよ。」
「わりい。」
俺は精一杯の嫌悪感の表情を浮かべて憎々しげに三橋を睨み付ける演技をした。
栄口はうずくまって苦しそうに喘いでいる三橋に声をかけようとして、思いとどまった。
そして二、三歩三橋から下がり、顔を背ける。
誰も三橋に近寄ろうとしなかった。
無言でバックを掴み、胸くそ悪そうな顔をして、部室を出て行く。
三橋は死にかけの虫みたいに時折ピクッと動きながらいつまでもそこにうずくまっていた。
「汚ねえ。」
俺はわざとらしくそう呟くと、黒いアンダーを三橋に叩き付け、部室を後にした。
最後にもう一度振り返ったが、三橋はずっと同じ格好でうずくまっていた。

その夜。俺は三橋にメールを打った。
「今日の事で話があるから、明日朝練前に部室裏。」
いつも返事の遅い三橋が、5分も経たないうちにメールをよこした。

「わかりました。ごめんなさい。」

ここまで