阿部「風が語りかけます」

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682抜いたら負けかなと思っている
冬が終わり短い春が終わって、都会にはあまり嬉しくない夏がやってきた。
来月からはうちの会社もサマータイム導入などとハイカラなことを抜かしやがって、始業時間が一時間遅くなるらしい。
しかし就業時間が遅くなれば、その分残業時間がずれこんで結局のところ終電通勤は変わらない。
むしろ間に合わなくなって、カプセルホテルに…なんてこともありえそうだ。だがカプセルホテルはアッー!な人たちが集まる場所だと聞いている。
俺みたいな子j羊はあっという間に食われちまうんじゃねえかなんて、乳毛の生えた胸を震わせた。

なんて思考を張っているうちに、電車は静かに某駅に着いた。
あれからあいつらとは遭遇していない。脳裏に浮かぶのは茶髪の快楽に歪んだ顔と、黒髪の挑発するような鋭い視線だった。
変態行為を見せ付けられているというのに、俺は怒りすら忘れてあいつらの痴態にのめりこんでいった。
知らなくていい世界を見せられて、俺は癒し系女優にしか反応しなかった息子がギンギンになるのを感じて、絶望した。
ケツ穴とちんぽが合体している画なんて普通なら一生見ないものだろうに、俺はそれを何度も…。
実際入れてみたらどうなるんだろう、と思ったこともあった。
黒髪の方は歯をくいしばって射精を耐えているようだっだし、茶髪の方も涎をだだ流しでああんいやんと言っていた。
よっぽど気持ちいいのか、と下半身が疼くのも男の性だと思う。
あいつらと会わなくなって記憶はようやく薄れてきた。
普通のレイプもののAVで抜いて、風俗に行って気持ちよくなって、俺はやっぱりまともだよ、と一人ごちる。
開いた窓から夜風が入ってきて、俺は人がどっと減った車内でゆっくりと目を閉じた。