俺と三橋二人きりの予感
三橋はまだ寝ている
緩んだ口元がなにか楽しい夢でも見ているのではないかと
想像させる
三橋はよく試合をしている時の夢を見るらしい
追い込まれている場面だったり、負けそうになっていたりと
傍から聞く分にはちっとも楽しそうじゃないけれど
三橋はそれでも楽しいのだと言う
「だって、みんなと 野球するの、大好きだ!」
お前は本当に野球が好きだよな
俺もそうだよ
そして、そんなお前が俺は好きでたまらない
今日の三橋の夢が負け試合じゃないといいな
俺は三橋を起こさないようにそっと起きた。