イカ「いいこと思いついた。俺の腹の中にご飯詰めろ」
「廉ー、今日はイカ飯だから手伝ってー」
鳥の鳴き声みたいな母さんの声が聞こえて、オレは一階に下りた。
台所では、母さんが料理の下ごしらえをしていた。
「イカ飯はもう中のもの取っちゃってあるから」
ニコッと微笑まれ、母さんは別の作業に取りかかる。
「え?あ……」
オレ、イカ飯なんて作ったことない。
どうすればいいんだろう……。
母さんに訊いたら、何も知らない子だって、きっと思われる。
「おい坊主」
「え?」
「俺だよ。イカしたツルツルボディの魚介類様だよ」
「イカが、しゃべった……」
オレはびっくりした。
目の前に置かれた数匹?のイカが、オレに語りかけてきてる。
「イカさん、オレ……」
「いいこと思いついた。俺の腹の中にご飯詰めろ」
「え?」
「ご飯ていっても米からだぜ。出し汁で炊き上げるんだからな」
オレはイカの隣に洗った米が置いてあることに気付いた。
オレはイカの中に、お米を詰めていく。
イカの丸い穴に、オレは変な想像をしてしま。
オレもイカさんみたいに、お尻に白いものを入れられたいよう。
「うらやましい」