榛名「なあもう水島ネタやめてくれよ」

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397fusianasan
すまん、書いてたら上にも榛名棒きてた
遅漏ヤロウです

※榛名棒注意

「マウンド降りるって約束しろよ」
俺の声に怯えて女みたいに手で頭を覆って震えながらも、三橋は頷かない。
まさかこいつとマウンドを競う日が来るとは思ってもいなかったが、人生何が起こるかわからないもんだ。
共闘するからには、先発で浅い回だけしのいだ後は素直に俺に交代すればいいのに
三橋は気持ち悪いほどの執着心でマウンドを降りようとはせずに、投げきって、あげく負けた。

「お前がつまんねぇ意地張ってないで俺に交代しとけば、勝てた試合だったよなァ?」
追い詰めたプレハブ小屋の壁を威嚇して殴ると、思いがけない大きな音が響いて
その音量に更に三橋が怯えて体を小さくした。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
アホみたいにさっきからそればかり繰り返しているが、それでもマウンドを譲ろうとはしない。

散々キラキラした視線向けてきて俺のことを
「スゴイ投手」「憧れの人」「いい人」呼ばわりでおだてて来たのも、今思えば
馬鹿にされていたようで反吐が出そうにむかつく。
小屋の鍵を閉めたことを確認してから、三橋の横っ面を右腕で殴ると
バランスを崩したのか足をもつれさせて床に倒れた。
398fusianasan:2008/06/11(水) 23:13:36
>>397

「や、めて ください…、榛名 サン」
三橋が顔色を伺うように見てくるその目はいじめられることに慣れている、卑下た視線だ。
被害者でいれば色々楽だろうな。でも俺はそういう態度のやつが一番嫌いで、
「ムカツクんだよっ!」
「ぅ、あああっっ!!」
スパイクは履き替えたが、靴底で思い切り右腕の付け根を蹴り上げられて、
三橋のでかい三白眼が更に大きく見開かれた。
反射的に右腕を庇って、這いつくばるイモムシのように体を折り曲げている。
あー、こいつも俺と同類か。
同じ投手同士ってのは弱点晒して歩いてるようなもんだぜ。

案の定、三橋の指の爪は、深爪といっても過言ではないほど短く整えられていた。
わかるわかる、爪伸びてると指先の感覚が不器用になった感じがして気持ち悪い。
だから俺も爪切りは携帯品の一つだった。
「みーはーしー?爪、切ってやろうか?」
「え…、オレ 爪は、毎日切って ま、す」
そんなこと見れば分かっている。俺はかまわず三橋の腕を組み敷くように固定して
中指に愛用の爪きりを食い込ませた。包丁を作っている老舗メーカーのもので切れ味は
市販のものの比ではない。
「深爪してても、少しずつ剥いていくと、爪って結構はがれるらしいぜぇ?」
「ひっ……!いやだっ!やめて ください!」
俺の体の下で、必死で三橋が逃げ出そうとするが、このチビと俺の体格差で
抵抗が叶うわけもない。