「三橋、あーんしろ」
「は、恥ずかし、い」
俺と三橋は道を歩いていた。
三橋はあんみつを食べたことがないらしく、
帰りがけにコンビニにあんみつを買い俺が
食わせてやろうというわけだ。
「もう暗いし誰も見てないよ。ほら、食え食え」
「じゃ、じゃあ……」
三橋は小さく口を開け、スプーンの上の豆と寒天とパクッと口に入れた。
咀嚼すると、すぐに甘味独特の甘さが広がるのだろう。
三橋は恐らく和よりもアイス派。
しかも業務用なんかをもりもり食ってそうな感じだ。
「あんみつってすごい。蜜が甘くて、お豆もかんてんも、美味しい、ね!」
三橋は笑う。
食いたりないのだ。
俺の(あんみつ)が欲しくて、口を開けて待っている。
俺はスプーンであんことフルーツをすくうと、自分の口に運んだ。
そして、三橋の口に重ねる。
「んっ!?んんっ、ん〜!!」
舌で三橋の口の中をぐちゃぐちゃに掻き回してやった。
フルーツもそのまま口移しだ。
「けほっ……俺くんの、ばか!!」
ポンスカ!
俺は死んだ。和風スイーツ(笑)