三橋「ハグハグ」

このエントリーをはてなブックマークに追加
795深夜ってすごい
「三橋」
「ん……ごめっ、うとうと、し、てた」
俺の部屋で、俺と三橋は肩を寄せ合っていた。
明日は監督が用事らしく、部活は部員各自の判断で自主練習。
つまりは休みというわけだ。
「昔はこの時間帯はエッチな番組やってたんだけどなぁ」
「エ、エッチな番、組……」
「今はないよなぁ。元AV女優が座布団に座って太鼓叩いてる時代だもん」
俺が何を言ってるのか理解できないのか、三橋はきょとんとしている。
深夜のバラエティーもマンネリだなぁと思いながら、スポーツニュースをやっているチャンネルに変えた。
「おぉ、多田野寝不足だったのに活躍かぁ。凄いな」
「やっぱり、プロはかっこいい、ね。多田野さん、みたいに、なり、たい」
「多田野はやめとけ……」
いろんなとこで大活躍してるのはわかるがな。
プロ野球とは言わん。三橋も高校三年は野球頑張って、活躍してほしいな。
「おっと、柄にもなくしんみりしちまったぜ」
「俺くん?」
「三橋、眠気覚ましにエッチなことしよう」
「え?お、俺くん?」
「このニュースが終わったらメジャーの中継らしいから、三橋はそれ見てな」
三橋の返答も聞かないで、俺は三橋の首に吸い付いた。
明日は部活ないんだし、跡残したって構うもんか。