「三橋、結婚してくれ!」
「む、無理、です」
俺は三橋にプロポーズしてみた。
三橋はプロポーズされたことなんかないだろう。
三橋の初めては全て俺が頂く。
「無理って……」
「だって、男、同士、だし」
申し訳なさそうに、俯き気味な三橋が俺を見る。
「別に戸籍をくれって言ってるわけじゃないよ。三橋と毎日タダでセックスしたいから」
「オレ、今も、お金お金、取ってない!」
「間違えた。毎日一緒にいたいから」
俺は三橋を抱き締める。
すぐに三橋の体温が伝わってくる。
毎日三橋とこうやって抱き締めあっていてぇよぉ。
「三橋三橋三橋」
「オレ、くん」
「三橋……」
「んっ、いたい」
少し力を強めすぎたのか、三橋が声を上げる。
仕方なく、俺は三橋を離した。
「オレ、俺君と結婚、しても、いい、よ!」
にかっと笑う三橋。
三橋と結婚なんて夢のようだ。
毎日三橋と一緒。
三橋とエッチ。三橋とねんね。三橋とお風呂。三橋とご飯。
ご飯……そういや、三橋はかなり食うぞ。
結婚して、同棲して、三橋にも生活力を求められるのか?
俺が働いて三橋は野球してるだけになる。絶対。
「三橋、食費は150円だ!」
「え!?やだ!結婚てすごくない!」