997 :巨乳ふたなり:2008/05/09(金) 19:08:59
>>996 「あ、阿部君、す、すごいね!」
「あー、すごいな……」
やたらとテンションの高い三橋とは正反対にオレはなんというか、すさまじく退屈していた。
余った資金といってもそんなたいした額じゃないので、最初は近場への小旅行のはずだった。
それがなぜかでっかいどーの北海道まで来てしまっているのは、三橋ん家の遠い親戚のペンションにお邪魔させてもらっているからだった。
いわゆる身内割引というやつで資金が浮きまくりなのはいーんだけどさ。
「牛、でっかい……」
「あー、でっかいなー……」
一日目はまず牧場見学、っつうことで、その親戚のおじさん家の牧場の牛の乳搾りを現在眺めている。
最初のうちこそ物珍しさはあったものの、三橋ほどの興奮はオレにはない。
というかむしろオレの予定から大きくはずれたこの旅行に不満すら抱いていた。
近場といってもいつどこで知り合いと出会うからわからないレベルの近場じゃなく、程々に離れた場所で三橋とのんびりしながら、
ちっさいけど一応おっぱいのついたこいつに女の格好させて連れ歩くつもりだったオレのささやかな夢。
まあほんとこいつおっぱい小さいから女装なんかさせてもそう変わんないかもだけどさ。
さすがに親戚の目がもろにあるところでってのはまずいだろ。
「おおー……」
牛を見るのはもう飽きたので柵から身を乗り出して乳搾りに夢中な三橋のほうを見た。
襟ぐりの大きなシャツを着ているので真上から見下ろすと乳首が見えそうな見えなさそうな。
今すぐこの場でひん剥いてやりたい衝動に駆られたがぐっとこらえる。
体を揺らしながら柵に張り付いて顔を赤くして牛の乳搾りを見ている三橋から視線をそらす。
やっぱ牛見てるほうがマシかもしんない。