田島「三橋、お前このチーム スキだろ」

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468fusianasan
※エロなし
※やっつけ過ぎるので保管なしで

三橋の誕生日を思い出したのは週が明けてから。
やべえ何にもしてやってねえと焦るものの、
個人的には、高校生にもなって誕生日を祝うのはどうかとも思う。
ただ三橋はちょっと変わっているから幼稚園児と思って接しなければいけない部分もあり、
一応バッテリーを組んでいる手前、円満な関係を築いておきたいと考える。
まず、誕生日を忘れていたことを匂わせてはいけない。
今更ほしいものを聞くのもタブーだ。
あくまで、知っていたけどオレからの祝いは今日まで取っておいた風にしなければならない。
かと言って大仰なプレゼントは恐縮しまくるに違いなく、
オレとしても三橋にそれほど投資したくないという気持ちがあり、
一番いいのは部活帰りのコンビニで何か菓子でも買って、
なにげなく渡すのがスマートだろうということに落ち着いた。

そんなわけで、帰りのコンビニで新商品と銘打たれた陳列棚を見るも、
普段スナック菓子など興味のないオレは何がなんだかさっぱり分からず、
とりあえずポッキーと書かれたやたらカラフルな箱を手に取り、
値段的にも安過ぎず、かといって財布を圧迫するほどでもないと判断すると、
さっさと会計を済ませて三橋にほらよと投げて寄越し、
少し顔を赤らめて「誕生日」と言ってやればあいつはハッとなり、
「あり、ありがとぉ」と泣きそうな声をあげた。
見ていた周りの連中も口々に三橋良かったなと声をかけ、
何となく恥ずかしい気持ちになりつつも、顔を赤くして喜ぶ三橋を見ると
まあ安いもんでもやって良かったなと思う。