ケーキ三橋と途方にくれる俺ら
「お、俺、ケーキ、です、よー」
「…………」
三橋ケーキを前にして俺らは言葉をなくしていた。
たしかに三橋ケーキには愛らしい三橋の顔が再現されていて、素晴しい出来だ。
フォークでじわじわつんつんと少しずつ責めていったらどんな反応を返すのかと思うと手が震えてしょうがない。
だが、三橋ケーキの表面には得体のしれないモノがかかっていた。
粘りのありそうな白いそれは嫌が応にもある体液を連想させる。
顔の部分にかかっているからなおさらだ。
俺らは口々に廉乳にきまってる、と呟いたが誰も手を動かせはしなかった。
三橋に聞いてもさっぱり要領を得ない。
俺らは途方にくれて172の三橋ケーキを眺めるだけだった。
真実はどこにあるのだろう。