三橋「フヒヒwwwwwサーセンwwww」

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545綿菓子
※子三橋には優しくしたい派の俺向け
※埼玉捏造適当注意 前の分は三月なのでwiki参照

とりあえず一番近いショッピングモールへ行く。
フードコートの端にやたらカラフルな一角があり、手前には恐竜や棒切れみたいな手足の女の子達が妙にふわふわした動きでデモンストレーションを行う筐体が並べられ、
その奥にカーテンに囲まれたプリクラ、クレーンゲーム、俺が子供の頃から良く見かけた駄菓子を押し出すゲーム等が続いている。
目当てのものはそれらの更に奥、幼児向けのキャラクターや消防車の乗り物がまとめて設置された一角の更に隅にあった。

赤と黄色と白で交互に塗り分けられた三角屋根と、胴体部分の一部切り取られた透明カバーに赤い機械部分、同じく赤の割り箸入れ、銀色の足。
この配色ならもっと目だってよさそうなものなのに、ひっそりと地味に綿菓子機は佇んでいた。
「あった!」
つないでいた手を振り払って三橋が駆け出す。
ケーブルだらけの床にも躓かず機械のそばまで来ると透明板越しに機械部分を覗き込んでいる。

料金が未だに五十円だったことに驚きながら硬貨と割り箸を渡すと、三橋はぺこりと頭を下げてから大事そうに一つずつ受け取った。
「やり方、わかるか」
「ん。ハイ。だいじょう ぶ」
神妙な面持ちで硬貨を落とすと、すぐにモーターの回る音とザラメの投入される音が聞こえた。
割り箸が中に突っ込まれると、見る間に白く細い糸が絡み付いていく。
「お、おお、おおー!」
嬉しそうに箸をかき回すとあっという間に綿菓子が完成した。
だがまだ機械は止まらない。
「あ、おお? う、んー、う う」
「どいて」
「ひょ、で でも」
手首をつかんで筒から引き出して二本目の割り箸を突っ込むと、やっとわかったようだ。
空いている左手に割り箸をつかませると、よくわからない鼻歌を歌いながらまたかき混ぜだした。
「それ何の歌なんだ」
「オ、オレ も、わかんない」
なんだそりゃ。