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潤んだ瞳は恐怖からか、その先に待つ快感を期待してか。
熱を持った視線がオレを釘付けにする。
三橋は誘うような目でオレを見据えたまま、ベルトに手をかけた。
「…ふ、ん…あ、あべく、ごめん、なさ…ん…」
「…いいから、こっち集中しろ」
「ふぁい、んむっ」
軽い頭を鷲掴み本能の赴くままに腰を打ち付ける。
三橋の喉がこくりと精液を飲み下したのを確認して、ようやく解放してやった。
ろくに呼吸もできなかったんだろう、ケホケホと何度か咽たあと小走りに台所へ向かう。
激しく揺さぶったためか、オレの指には三橋の細い髪が何本も絡みついていた。
「阿部君、よ、よかった…?」
水を飲んだのか、口の周りに透明な輪を作ったまま三橋が戻ってきた。
何故こいつはこんなに馬鹿なんだ。
何故こんなにも盲信的にオレの周りをうろつくんだ。
そんなに社会適応能力が低くて、もしあの日オレがお前を見放していたらどうするつもりだったんだ。
イライラする。
馬鹿すぎる三橋にも、それでいて放っておけない自分にも。
それでも、きっとどこかでこの状況を心地よく思っていた。
ヤり疲れ素っ裸のまま眠りに落ちた翌朝、オレはそれをまざまざと思い知らされることになる。