ぐだみは「阿部君、オレ ゴキブリみたい だ…」

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288友人の嫁が可愛すぎて云々
※パラレル注意 エスカレーション・我慢できない設定・エロも三橋もないのでwiki保管なしで 

店の中から漂う焼き鳥の香ばしい匂いに、はよ飯をと急かす腹の虫を宥めながら、暖簾をくぐった。
「よーっす」
「お、きたきた!」
オレの顔を見るたび、栄口が人懐こい笑みをうかべて座れ座れとカウンター席の椅子を引く。相変わらず気が利く男だ。
本人はモテないというが、女は見る目がないのか?そりゃ典型的ないいひとすぎるからだろうけど。
そんなことを脳内の隅っこで考えつつ席につき、大将に生一つとオーダーした後、まだあの姿が見えないことに気付く。
「あれ?まだアイツ来てねーの?」
「あぁ、仕事ちょっと長引きそうだって」
ふーん。働いてりゃ時間通りなんて難しいもんな。しかも阿部は係長だし。
「あいつらも結婚して1年なんだな」
「え、もうそんなに経つのか。」
感慨深げな栄口の声とセリフ。この前結婚したばかりだと思っていたが、もうそんなにも経つのか。
となると阿部の実家での生活もそれぐらいになるな。三橋の家事力も前よかあがっただろう。
アパート爆発させるはねーもんな。でも、ちょっと前に会った三橋は人妻の色気というか…こう…
おっとオレの嫁に失礼だ
「そーいやさ、花井は阿部たちのこといつ気づいたんだ?」
オレは大学時代に話聞いてそれで知ったんだけどさ。
向けられる興味の眼差し。人のことをペラペラ喋るのはあまり好ましくないが、あの時の衝撃をちょっと人に話したいというのもあって
待ち人が来るまでの時間つぶしにとオレは口を開いた。
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