>>733 とりあえずここまで
オレに無理を言って預かってもらっている三橋。三橋にとってオレは恩人だ。
その恩に報いるため、三橋は何かオレの役に立ちたいと。
だから下の方でも奉仕していると。
それは三橋自らが望んでやっていることだから、オレはホモじゃない、変態じゃないと。
役に立つこととセックスをイコールで結んだりなどやはり三橋の思考はぶっ飛んでいるが、さっきの発言は三橋的にはオレを庇ってのものだったようだ。
そうは言ってもやはりショックを拭いきれないらしい栄口は、愛の無いセックスはよくない、不純だなどとジジくさい説教を垂れて帰って行った。
帰り際、玄関先で栄口はオレに耳打ちして言った。
「たまに様子見にくるから。ほんと阿部って、酷い奴な」
後半部には異議を唱えたかったが、それは胸のうちに留めておいた。
正直、長年の友情もここまでかと思っていた。
アイツの世話焼きも苦労性も、ここまでくると悲惨だと思う。
またひとつ腹痛の原因を増やしたことを申し訳なく思いながら、友の大切さ、偉大さに密かに感動したのはここだけの話だ。