阿部「三橋なんか大嫌い。投手じゃなくても」

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946弱みにつけこむ:代理投下
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1206944187/507 
俺達は無事、チャイムが鳴り終わるまでに体育館へ着いた。
「どうしたんだー?」
「おー、ちょい忘れモンして三橋に付き合ってもらってた」
俺は声を掛けてきたやつを軽くあしらう。
すぐに教師が来て授業が始まった。
まずはラジオ体操。
全員で号令を掛ける。
三橋の声が必要以上に大きくて、時々、余計な声が混じってるのに、どれだけのやつが気付いてるかなあ。

第2までみっちりやった後は、二人一組のストレッチ体操だ。
三橋とペアを組もうと近寄る田島に先して三橋の手を取る。
「ずりー、なんか今日、お前ばっか三橋と一緒にいてね?」
さすが野生児田島、要らん方向へ勘が鋭い。
「おお、ばれたか。なんでだ」
俺がニヤリと笑うと、三橋が
「違うっ、そんなんじゃ、ない」
と、慌てて訂正したので、しな垂れかかる。
「ひどいわ〜ダーリン。あんなに愛し合ったのにい」
ギャハハハと笑う田島を泉がどついて、ペアを組む。
周りの人間と十分間隔を取ったのを確認した途端、三橋が涙目で抗議する。
「な、なんで、あんな事、言う、の?」
「冗談に決まってんじゃん、ナニ本気で怒ってんの?心当たりあんの?」
三橋は、俯いて「嘘吐き」と小さく呟いて黙る。
俺は聞かなかった振りをした。
そこまで意地悪しなくても十分楽しいからな。

俺はそんな三橋と背中合わせに立って、腕を組む。
そのまま、片方が腰を曲げればもう片方の腰が伸びるってストレッチだ。
なるべく乱暴に俺が腰を曲げると、三橋は俺の上で
「うひゃあ」
と、小さくマヌケな悲鳴をあげた。