阿部「三橋なんか大嫌い。投手じゃなくても」

このエントリーをはてなブックマークに追加
800fusianasan
>>721
「…ん、すごい……です。ほら、…………」
「……く、んっ! もう、やめてって……るのに……」
弟が隣の部屋でイチャコラしている声が聞こえてくる。
おおかた引っ付いてくすぐったりでもしてるんだろう。
夕飯の席で「三橋さんってすごいくすぐったがりなんだね!」と言っていたのを思い出す。
メシがまずくなるどころか味も分からなくなったっけ。それももう遠い昔の話だ。
「……ん くん、…た、たのしみ だね」
「オレ……で、…………んですよ」
「うひっ! シュンくん は、…………だね」
「えー?……なこと…ですってばー」
聞かないように、と意識すればするほど神経が研ぎ澄まされ耳がしっかりと音を拾ってしまう。
明日。明日は、そうだ。二人で花見に行くと言っていた。
リビングでテレビを見ながら携帯で電話をしていたのだ。
今日はうちに泊まって、明日は朝から花見デート。いいご身分だ。
目の奥がじりじりと熱を持って、オレは布団を頭まで被って耳をふさいだ。
CLANNADまで起きていようと思っただけなのに、なんでこんなのを聞かされなきゃならないんだ。
三橋なんか、知ったこっちゃない。オレの嫁は風子だ。風子かわいいよ風子。
杏が体育倉庫でマットに倒れこんだあのエロい状況を三橋に置き換えたりなんかしていない。
オレはNTRじゃない。オレはNTRなんかじゃない!!
ぎゅっと硬く目をつむり、息を殺して時間が経つのを待つ。
「三橋さん、しましょうよ。ね、ちょっとだけ」
「え、待って…きょ、今日はしないって……」
「少しだけ…ほら、ね? 気持ちいいでしょ?」
「ふぁ…っ! はあ、はあ…だ、駄目だよ…隣、阿部君がいる のに…」
「どうせ聞いてませんよ。ヘッドホンでエロゲとかしてるだけだろうし」
「でも…ああっ!? も、もうっ!シュンくん やっ……だ、だめだ ってば!」
「バッテリーなんて昔の話じゃない。昔のキャッチャーより今の彼氏を優先しましょーよ?」
「あ、は……んんっ! あ、だめっ…ゆ びっ……あ……ああああっ…!」
被害妄想だと分かっていてもじくじくと心が痛み出す。
聞こえるはずがない。これは妄想だ。幻聴だ。オレがエロゲやってるのをシュンが知ってるはずない!
Nornの新作が野球部モノだからCGを三橋コラに使おうなんてこれっぽっちもry