俺「お前漏らしたのかよきめぇwwwww」

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815不思議の国の兎
目が覚めたら、見覚えの無い風景が目の前に広がっていた。
上はきれいな緑の空、下はどこまでも広がる花畑。
星みたいな形の花たちが、オキタ、メザメタ、オハヨウミハシ、といっせいに話しかけてくる。
バカなオレでもわかる。これは夢だ。
なんか頭の上に白くてふわふわした長いものがくっついているのも夢だ。うん、夢なら大丈夫。
何気なくポケットの中をまさぐると時計が入っていた。
たしかおじいちゃんもこんな時計を持っていた。カイチュウ時計っていうやつだ。
「見つけたぞ、時計ウサギ!」
あ、阿部君の声だ。
目の前に水色のワンピースと白いエプロンを着た阿部君が立っていた。
小さいころルリと読んだ絵本がこんな話だったことを思い出す。
あんな感じの服を着た女の子がウサギを追いかけて、穴に落ちて…その先は、どうなったんだっけ?
とりあえず、これは夢だ。
夢だけど、夢でも、ものすごく怖い。言葉に出来ない怖さです。無理です。
オレは走り出した。後ろから阿部君の声がきこえる。追いかけてきてるんだ。
ゲンミツに振り向いてはいけない気がする。
何だかもう全部がわからない。オレはどこに向かって走ってるんだ?

「いっ、いみわかんないぃぃぃぃ!」

いつのまにか、足元に丸くて暗い穴が広がっていた。

☆<オソラクイチブチイキ