タイトルいただきまんた
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1205290197/163 ジャケットのポケットになけなしの二百円があったので、一缶だけ購入する。
冷え冷えしたアルミに指でぶら下げて戻ってみると、三橋はベンチに座って待っていた。
いつもと違い足を若干開きぎみにしている。股間が濡れているのが不快なのだろう。
俺に気づくとわざわざ立ち上がって到着を持つ。
タブをとって三橋に差し出したが首を振ったので、先に頂戴する。
スポーツ飲料らしいさわやかな甘みが喉をうるおす。
一気に飲み下した後の鼻の穴から抜ける息は人工甘味料の香りに満ちていた。
「ホレ、飲んどきな」
「あ、ありがと」
三橋は二度目のすすめを断らず、まだ冷たい缶を両手で受け取ると
少しだけ躊躇してから口をつけた。
まっすぐに伸びた喉がとくとくと動き三橋の中へ水気が吸収されていく。
「ぷはっ」
軽いげっぷじみた息を吐き口元を手首で拭ってから、
その袖は俺からの借り物だったと気づいたようだった。
「あ」
「ん?」
「ここ も、濡らしちゃっ た」
ねぇー、フヒヒヒと笑う顔がウザく微妙に腹が立ったので少しいじるべきだと俺は確信し
缶ジュースを三橋の口に押しつけると底を持ち上げて逆さまにした。
どぼどぼどぼとぼ缶の穴から流れ出る水。
いきなりの仕業だったから口は完璧に受け止める形を作っておらず、三橋の顎に細い滝が出来上がった。
ぼたぼたと地面の砂利に穴があく。
飛び散るしぶきが砂を吸い黒いダマがあちこちに転がる。
三橋は舌を前につきだして溢れる水をすくいながらも、缶の穴に噛みつくようにして中身を飲み続けた。
最後の一滴がこぼれ落ちるのを伸ばした舌で受け、唇の残りをなめとり、顎を手でぬぐうとそれも舐める。
食い物に関して三橋は本当に貪欲だ。