とりあえず今は車の中である。
「あおおおんっ!!!?」
びくんびくん!三橋は体をぶるぶるさせると助手席に座った人間を睨む。
口を開いて閉じ、開いては閉じを繰り返している。
「……………なんだよ、さっきっから」
唸るように助手席の人間が口を開いた。
「もっとしてくださいって?さすが童貞」
「ちが………ひぃああん!?や、やめ、らめろぉおおっ!」
三橋は首がもげるほどの勢いで顔をそらしたが、羞恥心で顔は真っ赤である。
大体何故こんな怖い人間が三橋の車に乗っているのか。
タクシーに乗る運賃がないと言われて親切心で乗せてあげたのが三橋なのだから、
その男が助手席にいるのは当然である。見ず知らずの人間とはいえ窓から放り出すわけにもいかない。
「だ だから って、ケツ を、触らせるなんて 言ってない よっ!!」
ついでにチンコもキュッキュッキュッキュッと軽快に揉まれている。
たまらず怒る三橋の口調にも怯むことなく男はニヤニヤと笑っていた。
「目的地に着くまでは楽しませろよ」
駄目だ!!!!!
悟った三橋は尻肉に力をこめた。万が一に備え、尻肉の奥の穴を守る為である。
「オレ、守備 は 得意 だ…………!」
カーナビのボタンを1秒間16回連打し、1秒でも早く目的地へ付けるルートを三橋は探し始めた。